日本手の外科学会誌14巻2号:289-292,1997.
名寄市立病院医誌5巻1号:18〜21,1997.
 pQCTを用いて橈骨遠位端の骨密度と形態計測をおこない、橈骨遠位端骨折の発症機序について検討した。1)加齢による橈骨遠位端の海綿骨・皮質骨密度減少ならびに皮質骨断面比の減少(皮質骨厚の菲薄化)と断面積の増大(periosteal expansion)が40歳代以降に認められた。2)加齢による各骨密度と皮質骨断面比の減少には差が認められ、皮質骨においては、骨密度よりも骨量の減少が著しかった。3)骨折例と非骨折例では断面積には差がなく、海綿骨密度ならびに皮質骨密度と皮質骨断面比に有意の差が認められた。4)以上から、加齢による骨密度の減少に加えて皮質骨の菲薄化が橈骨遠位端の力学的強度を減少させ、骨折の要因になると考えられた。
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