名寄市立病院医誌8巻1号:69〜74,2000.
 骨密度測定の意義は、第一に披検者の骨密度の値がどの程度かを知り(低骨量者の発見)、第2に経過を追って再度測定した時の骨密度の変化を知ること(fast loserの検出)である。骨密度が正常範囲でも年間3%以上骨量が減少するfast loserの早期発見が骨粗鬆症の予防に有意義である。
 pQCTを用いて、1年以上間隔をあけて2回以上骨密度を測定した253例の未治療者について、変化率を計算し、fast loserの検出を試みた。全骨密度におけるfast loserの検出は45歳未満には認められず、閉経前後の45〜49歳が30%、50〜54歳が39%、55歳以降減少した。Fast loserの発見には多数回の測定を行うなどの骨密度測定精度の向上を図る必要がある。

図1)加齢による骨密度の変化と年間減少率の変化(骨密度は40歳代後半から減少、年間減少率は閉経期に大きい)

(解説)その後pQCTの測定精度が向上したが、この論文の時には、初回測定部位との誤差が-0.3〜0.3mmであっても、全骨密度の測定誤差が生じ、末梢では正の、近位では負の補正を考慮に入れる必要があった

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